「就職・転職の悩みと相談」 非正規雇用からの脱出方法は?(2)

A 私
 前回は介護福祉士資格について話しましたが、さらに2年現場経験を積み、実務経験5年を経れば現場の介護職とは異なる、専門職の居宅介護支援員(ケアマネージャー)の受験資格が得られます。居宅介護支援員とは、介護保険の利用者のために利用計画(ケアプラン)をたてる強い権限を持った独立性の高い資格です。
 居宅介護支援員は在宅介護関係の事業所の専門分野に勤めることもできれば、個人で独立して居宅介護支援専門事務所を開くこともできます。都道府県別に試験が実施される公的資格で難易度は高くなります。

A 私
 高齢者分野以外にも非正規雇用から脱出する福祉分野に障害者分野があります。
 別の相談者の方に次のような方がおられました。

Q 相談者B
 大学で農学を学び農業高校の教員を目指していました。大学を卒業し首都圏の公立の高校教員の採用試験を受けましたが非正規にしかなれませんでした。しかし、何年か経てば正規採用があるかもしれないと思いやってきましたが毎年その希望は実現することがなく10年にもなってしまい、もはや農業高校は閉鎖統合の可能性はあっても教員の採用にはつながらないとあきらめざるを得ない状況です。
 迷った末ハローワークで相談したところ教員でもあり、人間に関する関わりの専門家とも言えるので福祉分野はどうかと言われました。とまどいはあるのですが進路的にはどんなんでしょうか?

A 私
 福祉の中では高齢者ではなく、教育に多少年代的に関わる人もいる障害者分野もあります。障害者福祉の職員募集については知っている人は少なく穴場性もあり、30代の方でも求人はあると思います。無資格、未経験でも可能性はあると思います。
 というのは、実は私自身が体験したことでもあるからです。
 私は障害者問題に関心があったわけではありませんが、大学でキャリアデザアイン科目の講師をやってきた中で、大学も障害学生の受け入れをしているため学生にそのような人たちが出てきて授業への配慮も必要になってきたという指示を大学から受けるようになりました。
 中でもアスペルガー症候群という案内を受けた学生がいました。そのような病名を聞いたことがなかったのでそれは何?という感じでした。アスペルガー症候群とは発達障害の1分野でコミュニケーションに障害があります。空気が読めないというタイプです。しかしアインシュタインがそうであったと言われるように、学者や研究者、技術者の中にもいるタイプです。
 孤立しがちで友達もできにくい現状をみて応援する気持ちになりました。教員も職員も実際の現場では迷惑がってていねいには扱っていないようにみえました。
 そこから私自身障害について勉強してみよう、積極手に関わってみようという気になってきました。
 無資格、未経験、年齢も当時で62歳で、何のコネも接点もありませんでした。福祉人材バンクという福祉系職種の公的人材紹介機関に登録し求人に応募しました。いくつかやってみましたが年齢が理由でしょうかことわられましたが、そのうち面接してくれるところに出会いました。そしてもちろん非正規の週1回のパート型で採用してくれました。週1回は私の希望です。精神障害者施設で就労継続支援B型という形態です。
 常勤職員でも受け入れてくれるところはあるはずです。

A 私
 先の相談者のBさんですが、複数の障害分野に関わる障害者施設に採用され利用者に関わる支援の仕事をしています。そして、社会福祉士資格取得を目指して、夜間の通学専門学校に通っています。1年間の履修で社会福祉士受験資格が得られる短期型です。通常ですと一般大学一般学部卒だと、通信教育で2年間の履修が一般的でしょう。ただし、社会福祉士試験はやや難関です。ただし、資格取得できれば資格の強みで多くの職場で働く可能性が生まれてきます。
 働く場は少なくなりますが、精神障害者施設採用では精神保健福祉士が穴場です。こちらも一般大学一般学部卒だと、通信教育で2年間の履修で国家試験受験資格が生まれ社会福祉士より難易度は低くなります。
 非正規雇用からの脱出に資格が有効な分野でしょう。
                                                (続)
                           キャリアコンサルタント 上田信一郎